さまざまな原因によって、肛門の皮膚が厚く盛り上がってきて、 慢性的にかゆみに悩まされる症状を総称して、肛門皮膚掻痒症と呼ばれています。 カンジダ症、白癬症などの真菌感染症によることが多いのですが、 たんなる湿疹や乾燥による場合、軟膏などの副作用としての接触性皮膚炎の可能性もあります。

どちらにしても、お尻を不潔にしておくと、発症しやすくなります。 肛門をよく洗い、いつもドライに清潔に保つようにしましょう。 ただし、石鹸でごしごしこすって洗うと、皮膚がアルカリ性になるので、 かゆみがいっそうひどくなります。お湯で軽くたたくように洗うとよいでしょう。

適度な乾燥を保つには、下着は化繊ではなく、木綿のものが適しています。 なお、糖尿病の人は細菌に感染しやすいため、肛門皮膚掻痒症にもなりやすいと 言われています。