検査をして腸に病気がないとわかったときに、便秘を解消するいちばんの方法は、 食物繊維を多くとることです。食物繊維は、人間の消化酸素では消化されない食物中の成分のことで、 以前は、栄養もなく、役に立たないカスといわれていました。

ところが近年の研究で、食物繊維には便秘を解消し、コレステロールの吸収を抑え、 大腸がんの発生を低下させるなど、生活習慣病(成人病)を防ぐ働きがあることがわかり、 6番目の栄養素(タンパク質、糖質、脂質、ビタミン、 ミネラルの5大栄養素にならぶもの)として注目されるようになりました。

<食物繊維の多い食事をとる>
便秘の人に意外に多くみられるのが、消化のよいものだけを食べていることです。 消化のよいものは便の量が少なくなるので、大腸の粘膜への刺激が減り、 蠕動運動が起こりにくくなるので便通が悪くなります。