現在、一般的に行われている内痔核の手術には、大きく分けて
1.内痔核をとり除く手術
2.内痔核を小さく縮小する手術の2つがあります。



内痔核を完全にとり除くことだけを目的とした昔の手術とは違い、 今の手術は、できるかぎり肛門の機能をそこなわないように、 また、痛みや患者さんの負担を軽くするように次のことに配慮して手術を行います。

◆肛門括約筋を傷つけない
◆手術のあとの傷口を小さくする
◆肛門上皮は小さく切除する



内痔核に対して、ほとんどの肛門科で行われている手術が、痔核結紮切除術という方法です。 内痔核は多くの場合、肛門管の歯状線より奥の、時計に見立てて3時、 7時、11時の部分の三箇所に位置する血管に3〜4個できます。

その3〜4個の痔核それぞれに対して、それらの血管流入部の根元を縛って(結紮して)、 痔核を切除します。その後、肛門粘膜を寄せ合わせて縫っておく半閉鎖法を行う場合と、 縫わないでそのままにしておく方法とがあります。