直腸脱が、直腸全体が肛門のほうに下がってしまう病気なのに対し、 直腸粘膜脱は、直腸の内側の粘膜の部分が肛門の側にずれてしまう症状をいいます。

内痔核と違ってあまり出血はありません。しかし、粘液が分泌されて下着につき、 ベトベトした不快な感じがあります。 高齢者によく見られ、肛門括約筋の働きがやや低下した人に多いようです。

粘膜の下の粘膜下層に粘膜をつないでいる固有筋層の結合組織がもともと体質的に弱かったり、 老化などによって弱くなって破壊されることが原因で起こります。