内痔核があまり大きくなく、丸形で奥に細くない場合に、 高い効果を発揮する治療法です。輪ゴム結紮器という器具を、 内痔核の根元にかけてしばり、血行を遮断して患部を徐々に壊死させ、 脱落させます。

痔核が脱落するまでに1〜2週間かかり、とれた痔核は、 輪ゴムとともに便といっしょに排出されます。痛みはなく、短期の入院ですみます。


内痔核に対して、ほとんどの肛門科で行われている手術が、痔核結紮切除術という方法です。 内痔核は多くの場合、肛門管の歯状線より奥の、時計に見立てて3時、 7時、11時の部分の三箇所に位置する血管に3〜4個できます。

その3〜4個の痔核それぞれに対して、それらの血管流入部の根元を縛って(結紮して)、 痔核を切除します。その後、肛門粘膜を寄せ合わせて縫っておく半閉鎖法を行う場合と、 縫わないでそのままにしておく方法とがあります。